椅子の左側に立つ
洋食の際のマナーとして、食事する席に関するものも多々あります。お店に到着しテーブルに案内され、お店の人が最初にイスをひいてくれた場所が最上位の席ということになります。「上座」には上司やお客様、女性が座ります。
自分がホスト役である場合は、特に先に座ってしまわないように注意しなければなりません。座る際にはイスの左側に立ち、左からイスの前に立って腰を下ろします。テーブルとお腹との間に握りこぶし1個分ほどの間隔を空けて座ります。
荷物があれば、イスの右側の足元に置きます。これは、料理に関するサービスが左側から行われるためです。
椅子の左に立つ理由
左からイスに座ることには、実は歴史的な背景もあります。日本での洋食のテーブルマナーの始まりは、明治時代にまで遡ります。宮内庁の役人がはるばるイギリスにまで渡って学んだ作法を持ち帰ってきたものです。
昔のヨーロッパでは、自分の身を守るために剣を携帯することは通例となっていました。剣は、使いやすさを想定して左腰に差すこととなっていました。イスに座る際も剣は身につけます。
座る動作、立つ動作の邪魔にならないように、座る際にはイスの左に立ち、また、右足からイスの前に立つことが習慣となっていました。現在の洋食のマナーは、その名残が現在まで続いているものであるのです。
マナーは相手を思いやる気持ち
一旦席についてから食事中に席を立つことは、基本的にはマナー違反とされています。ですが実際には、いつ何が起こるのかはわかりません。どうしても席を離れなくてはならない必要がある場合は、ナプキンを軽くたたんでイスに置くことで、中座であることを示します。
テーブル席にあまりにも多くの料理が食べかけの状態で並ぶことは、見栄えも良くありません。食べ終えたサインとしては、その料理を食べるために使ったナイフとフォークを2本揃え、柄が右にくるようにして置きます。
この場合、ナイフは奥側に置いて刃が自分の方向に向くようにします。フォークは手前側に置いて、お腹側が上向きになるようにします。気がついた店員さんがそのお皿などを下げてくれます。自分から店員さんを呼んで下げてもらっても差し支えはありません。
マナーというと、ついつい「決まりごと」や「してはいけないこと」に気を取られがちです。ナイフやフォークの使い方ばかりを気にしてしまいますが、マナーは相手を敬う心遣いであるという本質を忘れないようにしたいものです。食事の席でも、周囲への思いやりの気持ちを持ちましょう。
